
海外TVドラマシリーズの中でも熱狂的なマニアを生み出しているSFサバイバル・アクション「GALACTICA/ギャラクティカ」。本作で人気No.1キャラといわれている“ブーマー”というコールサインで呼ばれるシャロン・バレリー役のグレイス・パークが初来日を果たした。ドラマにまつわるエピソードやプライベートな話題を聞いた。(取材・構成・撮影/床板京平、ヘアメイク/岩崎恒平、スタイリスト/丸 繁則)
アメリカの現状や社会問題を見直すきっかけになった
―― 本作は“重い”ですが、全米で大人気を博した理由はなぜでしょうか?
いろいろなテーマが含まれているために、確かにある意味では重たい作品だと思うわ。政治や宗教や哲学という重みのある要素が込められているドラマよね。ただ、わたしたちが気をつけてきたのは、“こうしなさい、こうするべき”といった表現を避けることだったの。物事の一面だけではなく、両面を見せることをすごい心がけていたのよ。だから、ドラマを観ている人たちにもいろいろと考えてもらえるようなドラマになったのだと思うわ。
―― アメリカの世論というか、世間的な風潮を反映しているのでしょうか?
とくに、このドラマが最初に放送されたときは、アメリカ社会全体が、9.11後のとても混乱した時期でもあったのよ。イラク戦争を始め、いろいろなことが起こって、みんなが強く疑問に思っていたの。このドラマは、そういったアメリカの現状や社会問題のようなものを見直すいいきっかけになったと思うわ。そのメッセージが爆破シーンやラブシーン、あるいは人間関係のドラマにさえ重みや深みを加えられたのではないかと思っているの。
このドラマに出なくてもわたしは成長していたと思う
―― このドラマに出演したことで、大きく変わったこととは何でしょうか?
このドラマが長い年月をかけて撮影した作品だったために、以前といまとでどう変わったとは簡単に言えないのよ。このドラマに出たから変わったのか、出ていなくても変わったのかはわからないわ。たとえ出ていなくてもわたし自身はずっと成長を遂げていたと思う。ただ、TV業界や映画業界に対して以前は部外者のような気持ちでいたけれど、いまはその一員になれたという感じはあるの。より自信が持てるようになった。いい質問よ(笑)
―― もし自分がブーマーと同じような状況に本当になったらどうしますか?
ブーマーが人型サイロンであることを悩むように、まずわたしも同じように現実を否定すると思うわ。きっと誰もが同じように思うような気がするわよね。自分は“そうじゃない”ってね。自分が生きてきたことや世界観がすべて揺さぶられると思うし、全部をリセットしなくちゃいけないって感じるでしょうね。ただ、よくよく考えてみたら、自分のクローンがいっぱいるわけだから、いろいろな仕事を任せられていいのかもしれないわ(笑)
地道に努力を重ねていけば、必ず成功が待っている!
―― ところで、そもそもどうして女優業を目指そうと思ったのでしょうか?
最初から女優を志していたわけじゃないのよ。小さい頃は“トム・クルーズみたいな俳優になりたい?”って聞かれても、全然なりたくないって思っていたの(笑)。俳優は自分の性格には合わないと思っていたけれど、母のすすめでモデル業を始めて、とても楽しいと感じたの。しばらくしたら両親はほかの仕事に変えたらなんて言い始めたけれど、あの当時のわたしは野心的だったし、親に対する反抗心みたいなものもあったと思うわ(笑)
―― ハリウッドでは東洋系の人種に仕事がないと聞きますが、大変でした?
とくに感じたことはないわね。俳優で東洋系の友だちがそれほどいないけれど、みんなそこまで大変だとは思っていないと思うわ。確かに東洋系の人って設定されているキャラクターは少ないかもしれないけれど、わたしの場合も含めて、本人のやる気や粘り強さといったものが大切だと思うわ。だから、これから女優になりたい、この業界に入ってきたいという人たちも、1つ1つ努力を積み重ねていけば、いつか成功を手に入れられるはずよ。
Film (C) 2006/2007 Universal Studios. All Rights Reserved.
プロフィール
グレイス・パーク(シャロン・バレリー“ブーマー”/シャロン・アガソン“アテナ”)
1974年生。アメリカ/カリフォルニア州出身。モデルを経て『ロミオ・マスト・ダイ』(00)への出演から女優業を本格的にスタートさせる。数多くのTVシリーズにゲスト出演しながら、2003年「GALACTICA/ギャラクティカ」で大ブレイク。2005年と翌2006年には英国男性誌「Maxim」で“いまもっともホットな女性100人”に選ばれた。
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