
池上永一の人気ノベルを村田蓮爾のキャラクターデザイン×GONZO制作でアニメ化。4/5よりTV放映開始の新番組『シャングリ・ラ』の制作発表の模様をレポート!
地球温暖化の影響で熱帯都市へと変貌した、近未来の東京。東京タワー、都庁…緑の廃墟と化した高層ビル。“炭素経済”という新たなシステムが支配する社会。特権市民はタワー状の積層都市アトラスに住み、庶民は地上でスコールと地盤沈下の脅威におびえ生活していた。 危険なジャングルと化した森で暮らす18歳の女子高生・北条國子(声・高橋美佳子)。誰もが幸せに暮らせる未来を手に入れるため、カーボンファイバー製の巨大ブーメランを手に政府に戦いを挑む!
去る3/19に東京国際アニメフェア2009にて行われた発表会には、白熱する制作スケジュールの合間を縫って、監督の別所誠人、主演の高橋美佳子らが登場! 現場の熱気や作品にかける意気込みを大いに語った。 さらにオープニングの歌手を担当したMay’n(メイン)もスペシャルゲストに迎え、今イベント初公開となるオープニング映像を上映した。(取材・構成高山リョウ)
作品、キャラクターについて
別所誠人監督
:
「原作がかなり厚い本で上下巻になってて、『これをまず読むんスか。』というところから始まったんですけど(笑)…かなり破天荒な話だなと。アクションもたくさんありますし。『そのまま映像に、できるの?
…いや、カンベンしてください』ってとこもありまして。
ただアニメーションならではのやり方が、きっとあるはずだろうと思って、ここまで作ってきました。原作からの多少の変更はありますが、きちんと原作のテイストを汲んだ仕上がりになっていると思います」
―― 原作との相違点は?
「物語の舞台自体は全然変えてないんですけど、たとえばモモコというキャラクターが使う鞭が50メートルあります、それは映像にはなかなかしづらいです、とか。映像的に難しいかなというものは、変えてあります。 ですが出てくるキャラクターの性格は全く変えないで、できる限り面白いところはそのまま映像にしたいなと思って作ってます」
―― それでは自分の演じるキャラクターについて、キャストのみなさんからお話を。
高橋美佳子(主人公・北条國子役)
:
「みなさんもイラストで一度御覧になられていると思うんですけど、村田蓮爾さんの描かれた、ピンクの髪のセーラー服を来た女の子なんです。すごく身体能力が高くて、いつも大きなブーメランを使って敵を倒したり、戦ったり…すごくまっすぐで、明るくて、元気で、という言葉がピッタリのキャラクターです。
演じる上で気をつけることは、オーディションを受けた段階で『そのまま、まっすぐやってくれればいい』ということを監督と音響監督(鶴岡陽太)それぞれに言われたんで、『もう、じゃあ、自分の信じた道をそのまま突き進めば、きっと國子というキャラクターになるんじゃないかな』と思って。毎週それを信じてアフレコをしているんですけど、やっていくうちにそれだけじゃない部分が見えてくるようになってきて。 リーダーとしての風格、人を引っ張っていく力が彼女のセリフの端々に感じられるので、そういうところは今後意識していかなきゃいけないと思っています。
あとオカマキャラのモモコというのが母親代わりのキャラクターなんですけど、モモコさんに対してはすごく甘えん坊の一面も持っているというのが、アフレコしていく中でわかってきたことです。 とにかく、もう突き進むしかないと思って、がんばってます!」
有賀由衣(美邦役):
「美邦さんは、オッドアイで、小さい子なのに全部白髪のおかっぱという、見た感じすごい不思議な子です。地上にいる一般市民の人とは違って、上流階級で特権階級なんですけど、高層の近未来的なビルに住んでいます。
見た感じすごい可憐だし、カワイイんだけど、言ってることもいいんだけど…実はものすごく恐ろしい一面を持っていて、純粋さゆえの怖さであったり、謎の力を持っていて人々を怖がらせてしまうような、ダークな一面も持っています。
高貴さ。でも甘えたがり。親は死んでいると思っているんだけど、すごく自立している部分もあって…いっぱい自分の中で二律背反するものを持っているキャラクター、濃ゆいキャラクターだなと思っています。 思っていることが、そのままセリフになるようなキャラクターではないと思っているので、今後それがどういう風に表現に乗っていくかは試行錯誤中です。それが面白いところです」
石井真(草薙国仁役):
「草薙は、國子とは敵対する関係性にあるキャラクターなんですけど、軍人、少尉ですね。軍人であるだけにキッチリした一面を前面に出しているんですけど、実を言うとかなり素朴な青年であり、一緒にいるとすごくホッとするような青年なんです。
美邦様と違って、一番思ったことを口にできる人なんじゃないかと。とにかく自分の信念で前へ前へと進んでいける、そういう人なんで、やっている僕としてはすごくやりがいのあるキャラです。とてもやりやすい…美邦様にはやりづらいかもしれないですけど…」
有賀:
「ちょっとやりづらいかもしれない(笑)」
石井:
「(笑)。でも國子とはある意味通じるところが、ね? 自由なところがあって…」
高橋:
「そうですね。思ったままを口にしてしまう、猪突猛進的なところが」
石井:
「そうそうそうそう! 國子が破天荒なのに対して、きっちりした軍人さんであるので、ある程度の制御はあるんですけど、自分のやりたい事はしっかりと考え、邁進していこうという、そういうキャラクターですね。
僕としては、そういうキッチリしたところを出さなければいけないんですけど、内面もすごい正直者で素朴であるという、本当にどこにでもいるお兄ちゃんなんですね。そういったものを何となく匂わせられるような芝居ができるように…今後の課題として、このキャラクターにあたっていきたいと思っております」
井口裕香(石田香凛役):
「香凛は、アトラスという東京でも森林化されてしまった高層ビルが建っているんですけど、そのアトラスに住む10歳の女の子なんですけど、すごく頭のいい子で飛び級で大学を卒業して。大学の友達とメデューサという炭素をいじるおっかないモノがあるんですけど、それを使ってお金儲けを楽しんでいる(笑)…10歳なんだけど、なんだろうなあ…お金が何よりも大事って考えがある子で、ちょっと普通の女の子よりはだいぶ冷めている感じだな…という印象がありました。
表情も冷めているし、発言も冷めているし、でも少しカワイらしさがあるのかなと思って演じてみたら、音響監督さんに『あんまり子供らしさは意識せずに、常に冷たく、冷めているところを意識的に』と注意をされて。 なので『ヤッター!』というセリフでも10歳の女の子が喜ぶ表現ではなくて、なんかちょっと世間に対しての目が違う、冷めた、お金第一と考えている女の子。というのを意識して演じています」
―― それだけ聞くと、すごくヤな奴ですけど(笑)、彼女にも実はお金を集めている理由があるんですよね?
井口:
「そうですね(笑)。それは本放送で追々…」
―― アフレコの雰囲気はどんな感じですか?
別所:
「僕が最初に音響監督さんにお願いしたのは、とにかく『お芝居が上手な人がいい。でないと今回困ります』と。ベテランの方もたくさん入ってらっしゃいますし、今回、ここにいらっしゃる方たちも、お芝居が確実にできる方ということで入っていただいているわけです」
高橋:
「メチャメチャ仲良くやってます! 仕事現場なので、キャピキャピ、部活みたいな感じでは勿論ないですけど。作品の雰囲気が、日常よりもピリッとした、生きるか死ぬかみたいな世界を描いているので、そういう緊張はずっと持っていた方がいいかな?とは思ってます。
周りにすごくベテランの役者さんもたくさんいらっしゃるので、すごく安心して、幸せだなと思いながら、やらせてもらってますね」
もしも『シャングリ・ラ』の世界だったら?
――
ここで趣きを変えて、質問を。 「もしもこの世界が、シャングリ・ラの舞台のようなジャングルになっていたら、どうしますか?」というのがひとつ目です。
別所:
「たぶん今の東京とは違って、セミは鳴かないだろう、謎の南洋系の鳥の声が聞こえてきたり、亜熱帯の雰囲気なんじゃないだろうか…そういうことを考えると、ハックルベリーみたいに木の上に
家作って、謎の鳥を眺めて暮らしたいですね」
高橋:
「私はすごく喜んで探検に出かけると思います! 想像してみてください、東京都内にすごいジャングルが広がっているのを! すごく嬉しくないですか?
だって普段は排気ガスとか空気が、都内だと気になるな〜なんて思うのが、森林に囲まれて、見たことのない野鳥がいて…怖い部分も勿論あると思うんですけど、なんて楽しそうなんだろうって…」
―― ……。
有賀:
「すごいプラス思考ですよね(笑)。ステキです」
高橋:
「アレ? 違う(笑)???」
―― 密林といっても、スコールのたびに人が流れて死んでいくような過酷な世界なんですが(笑)。有賀さんは?
有賀:
「おそろしいですよ! もう、目が覚めたら『夢だな』と思ってもう1回寝て(笑)…寝て起きてを繰り返して、『あ"~~~!!!
これは現実なんだ~~~!!!』とショックを受け、『あたしのネコさんはどこ~~~???』って飼っているネコを探します!」
石井:
「僕は絶対に楽観視できないので(笑)、まず自分の周りをくまなく探索して、食べられるものがあるか、他に人がいないか探しますね。夜になる前に」
井口:
「や~恐ろしいですよね、すごい。だから美佳子さんの意見が本当すごいステキだなと思って。私、原作を読んだこともあって、東京の規模で森林になったらエラいことなので、とりあえず田舎の方に逃げてですね、安全な所に行きたいですね。なりふり構わず。でもその過程で美加子さんに会ったら、ついていきます(笑)」
――もうひとつ質問。もしも何でも切れるブーメランがあったら、何を切りたいですか?
別所:
「打ち合わせの時に個人的な名前を出したら、やめてくださいって言われたので(笑)、とりあえず今、なくなりつつあるスケジュールですかね。切って、ちょっと増やしたい(笑)。かなり切実です…」
高橋:
「なんでもかんでも切りたいんですけど(笑)、とりあえずなんでも切れるってことであれば、なんかこう…富士山とかをバーン!って、キレイに切ってみたい。アポロチョコとか半分に分かれるじゃないですか?
ああいう感じで(笑)。大きなビルとか、ビッグサイトでもいいですけど、どうせだったら大きいモノを切ってみたい。スッキリしたいですよね!」
有賀:
「私は富士山は切れないんですけど、ちょっとテクニカルな感じでモモとかイチゴ畑を一面、サーーーーーッ! ボトボトボトボト…みたいな(笑)。切って、物欲にまみれたいです。『おいしー!
おいしー!』って」
石井:
「何でも切れるわけですよね? 似たようなもんですけど、目の前に広がる風景を全部真っ平らにしてみたいですね」
井口:
「みなさん破壊系ですねえ。なんでしょうね? ブーメランを使って、今どうしようかな?って見上げたら、天井に各ブースの看板とかバルーンとか、いっぱいぶら下がってたんで、アレを落としてみたいと思います…スイマセン(笑)」
OP初公開、放送は4月5日(日)よりスタート!
この後、会場では『シャングリ・ラ』のオープニングを初公開。テーマ曲『キミシニタモウコトナカレ』を歌うMay'n(メイン)さんも会場に登場。
樋口真嗣監督の絵コンテ(題字も担当)による壮大な極彩色のパノラマ、疾走するキャラクターは鳥肌もの!
TVアニメ本編は4月5日よりチバテレビほかにて順次放映開始!
詳細は『シャングリ・ラ 公式サイト』にて。
http://www.anime-shangri-la.jp/event.html
また大物マル秘キャストの声優当てクイズも公式サイトにて開催。正解者には抽選で特製待受、また応募者全員にステキなボイスメッセージをプレゼント。
別所:「ヒント? 名前の中にモノの大きさみたいな?ものが入っています。大きいとか小さいとか、中くらいとか…EDテロップに名前が出ないのに、よく事務所がOKしたなと(笑)。ちょっとドキドキだったんですけど」
最後に、今年で声優デビュー10周年を迎えた主演の高橋美佳子さんからのメッセージを。
高橋:
「國子という役は、すごく本当にまっすぐで、自分の気持ちを100%ぶつけて体当たりしていければ、きっと自分も変われるんじゃないかという…賭けではないんですけど、國子という役にとても賭けているので、最後まで走り抜けたいなと思っています!」
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